不妊症
infertility
東洋医学的に診る不妊症
東洋医学的に診る不妊症は、次に示す3タイプに大きく分類することが出来ると考えています。
1.生命力そのものが乏しいタイプ
生命の根源である「先天の精」は「腎」に宿ると考えられていますので、 このタイプの方は、「腎虚証」として治療します。
2.生命を発生させる能力に乏しいタイプ
「血(ケツ)が不足し、生命を発生させる機能が低下している場合です。
このタイプの方は「肝虚証」として治療します。
※血(ケツ)は、物質的な血(チ)とは考え方が異なります。
3.栄養状態と、生命エネルギーの循環が悪いタイプ
「気・血・津液」の製造能力が低下している場合で、このケースは「脾虚 証」として治療します。
東洋医学的観点では、以上大きく3つのタイプに分類されます。
西洋医学での診断におけるホルモン異常、内膜の異常、卵の成育の異常などで詳細に病名が診断されますが、東洋医学上では病名でどのタイプかを判断することは出来ません。
従って同じ病名が診断されていたとしても、患者さんによっては違う治療にもなり得ます。
逆に違う診断をされていても同じ治療になる場合もあります。
また検査上異常の無い場合はもちろんですが、婦人科にて何らかの不妊治療を受けておられる場合は、併せて治療を継続して頂くことによって良い結果を得ることが多いのも事実です。
男性不妊について
受け売りの情報になりますが、近年での調査では、夫婦の10組に1組が何らかの原因で不妊に悩んでいるという結果が報告されています。
そのうちの4割強が女性に原因があり、約2割が原因不明、残りの4割弱が男性側に原因があるそうです。
男性不妊の原因も様々ですが器質的な障害を除き、原因が体力の減退や精神的なもの等の場合は比較的有効であると考えています。
体が弱いとか悪い病気であるという訳ではありませんが、男性側に不妊の原因がある場合は、殆どが上記で記載しております「1.生命力そのものが乏しいタイプ」に当たります。
特に問題が無いとされている方でも、日頃何かと疲労気味の方はこの傾向が見られるようになります。
疲れが溜まると精子の元気も衰えるので、熱望されておられる方には体調管理的に普段からの治療をおすすめします。
以前、体外受精をされておられた方の旦那さんを腰痛で治療をさせて頂きました。
並行して体調調整も施していたのですが、ちょうど体調が良くなった頃に採取し担当医に「今日の精子は元気がいいね!」という様なことを言われたという経緯があります。
施術事例
出産のご報告を頂きました
無事に女の子をご出産され、丁寧なお手紙と写真を同封して喜びの連絡を頂きました。
このような連絡は本当にうれしく思い、また励みにもなります。こちらの画像は承認の上で掲載させて頂いております。
ご出産、本当におめでとうございます。とても可愛いらしいですね。健やかに元気に成長されることをお祈りいたします。
逆子
breech baby
逆子の原因は、なかなか正確には分かりませんが、正常に戻す方法も確立されていないのが現状かと思います。
近年では母子の安全を考え逆子体操で正常位置にならなければ、帝王切開で安全第一で出産されるのが一般的でしょう。
しかし逆子体操で上手く行かなかった場合でも、安全に試してみる価値のある方法がまだあるのです。
最近では随分有名になりましたが、「至陰」という足の小指の先にある「ツボ」に「お灸」をする方法です。
正直なところ多少の我慢しなければならない程度には熱いと思いますが、赤ちゃんのこと、ご自身の出産後のことを考え試して頂けるようおすすめいたします。
逆子治療の有効率
以前はしっかり統計を取っていなかったので、近年中の明確に判断出来る事例での結果になります。
帝王切開になってしまった場合は連絡を頂けるようにお願いしていますが、連絡が頂けなかった方も有効であったとカウントすると約74%の方に有効であったと考えられます。
冷たいものを飲食したり、足が冷たい場合は効果が薄いように受けます。冷たいものを控え、足を暖かくして過ごしながら「お灸」を継続してみましょう。きっと良い結果を迎えられると思います。